文献探しはI-Scover とともに (第3回最終回)

ゼロから始める気ままなI-Scover 生活 (3/5)


五味 弘 = OKI (沖電気工業) エバンジェリスト | 2017年8月30日


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Bパート「ゼロから始めるI-Scoverの複雑検索の書」

検索ヲタク好みな I-Scover の複雑怪奇な検索窓

I-Scover には詳細検索をするための画面がある。如何にも検索ヲタク好みそうな、変態さんが萌えそうな検索画面である。兎に角、入力エリアが複雑であればあるほど萌える変態さんが好きそうな画面である。この画面が好きな人はスイッチがいっぱいある機械が好きな人であろう。コックピットの写真だけで満足するヲタクだろう。

これで検索ヲタク好みの拘った検索ができる。あなたが求めている検索はたぶんここで満たされるであろう。ANDもORもNOTも使い放題である。XORはないが。しかしこの検索は面倒であり、使い方のコツも必要である。検索ヲタクでない限り、この検索を使うのは止めた方がいい。

「使い方を完全にマスターするためには、それを作ればいい」という無茶振りな言葉がある。これは魔法の使い方をマスターするために、新しい魔法を自分で作りあげた魔女の言葉である(噂かも知れない)。この言葉を信じて、多くの学生がプログラミング言語をマスターするために、教授によって、その言語処理系を手作りしたものだ。本当である。特に lisp はその傾向があり、lisperというヲタクを増産していた。しかしここではI-Scoverを使う人にここまでは求めない。I-Scoverの検索機能を実装する必要はない。そこの君、I-Scover ページのソースを見ても仕方がないから、諦めなさい。

ここまで読んで、ヲタクくさくて付いていくのが面倒になった人はスルーしても構わない。論理演算子も忘れ、B*-Tree 検索も忘れ、さらっと行こう。・・・ということで詳細検索画面を紹介しただけで、この節は終わることにする。文字数オーバーであるし。

でも最後に一言。この手の検索でのコツとは、一言で言えば、検索の組み合わせの妙である。検索のプロともなると、複数の検索用語を縦横無尽に AND結合したり、OR結合、NOT検索、排他検索などのテクニックを使いまくる。ANDやORの単語に反応してしまう。もはや人間でなく、検索ロボットになる。あなたも気ままに論文検索した後は、この検索の組み合わせを色々と経験して、経験値を上げてほしい。ここまで来れば、あなたは便利な検索ロボットになれる。あまり嬉しくはないだろうが。

--- とある研究室での会話(1) -----------------------------------------------
アイ子: 無茶振りすぎ!機械学習を学ぶためにパーセプトロンを作れってこと?馬鹿?
すかば: 神の御心を知るためには、神を作ることよ。こうやって人類は進歩してきたのよ。
アイ子: ・・・話を戻して、結局、検索用語の組み合わせをうまくやれってことなの?
すかば: 一言でまとまないでくれるかしら。神のありがたみがなくなるわ。
アイ子: もう A and not A ね。・・・え?I-Scoverではこれで見つかるの?おぉ、神様!
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